コロナウィルスが世界中で蔓延!学校は?交通機関は?お店は?

カナダ オンタリオ州ロンドンのコロナウィルスに関する現状

ほんの1ヶ月前には想像もできなかったくらいの勢いで広がるコロナウィルス。
ヨーロッパをはじめ、欧米でもその脅威から様々な対応がなされています。
カナダのオンタリオ州の郊外、ロンドンの3月21日現在の様子を時系列でまとめてみました。

WHOがパンデミック宣言をしてからが早かった

corona virusPhoto by Dimitri Karastelev on Unsplash

パンデミック宣言から現在までの状況(3月21日時点)

<3月11日>
WHOがコロナウィルスのパンデミック宣言

<3月12日>
オンタリオ州の公立学校を16日〜20日の春休み後も引き続き4月5日まで休みと発表
週末行われる予定だった学校(コミカレ)のオープンハウス延期のお知らせ
銀行や映画館など会員登録しているところからもコロナウィルス関連のメールが来る

<3月13日>
政府から不要不急の海外旅行を控えるようにアナウンス
大学やコミカレではオンライン授業への切り替えをすぐに発表

<3月16日>
カフェやレストランもデリバリーのみか閉店になり、街が閑散としてくる

<3月17日>
オンタリオ州が非常事態宣言

以下は全て閉鎖

  • 屋内レクリエーションプログラムを提供する全ての施設
  • 全ての公共図書館
  • 教育法で定義されている全ての私立学校
  • 全ての認可託児所
  • 全てのバー及びレストラン(テイクアウトと配達を除く)
  • 劇場及び映画を上映する映画館

学校の施設も完全閉鎖
スターバックスは持ち帰りのみ対応

<3月18日>
一部の例外を抜き、カナダの国境閉鎖
航空会社も続々カナダ、日本間の運休を発表
トルドー首相がコロナウィルス対策で最大820億ドルを拠出すると発表!

<3月19日>
コストコでも1度に25人制限。人との距離を2m以上とるように推奨
フードコートはテーブルと椅子が撤去
銀行のいくつかの支店はカウンター閉鎖、ATMのみに

ロンドンのバスがバスドラバーの乗客との距離を保つため、翌日の20日から車椅子とベビーカーを除きバックドアからの乗降のみに。料金もこの対策の期間は無料と発表

カナダの状況についてはCBCがオススメです。
Canadian Broadcasting Corporation(カナダ公共放送)

どこも対応が早い!

パンデミック宣言の翌日から色々な会社が「お客様と従業員の安全が第一です」というコメントをメールを出しています。
まずは声明をきちんと発してからの対応。この速さに驚きました。
まだ詳しいことは社内でも決まっていなくてもとりあえずの会社の姿勢を見せるって大事ですよね。

そして政府の対応も本当に早い!
州としてもどんどん対策やアナウンスを出して、あまりに急速に変わるので怖かったですが、早めの対応は緊急時には必要ですよね。

ロンドンの街の様子

starbucks

カフェやレストランは早くから自粛モードに

多くのカフェやレストランは16日の時点ですでに閉鎖やデリバリーのみに切り替えていました。
街にも人が少なく、車もだいぶ減っていました。
そして非常事態宣言でレストランやカフェ、映画館などは完全に閉鎖(デリバリー以外)。
スターバックスは17日の時点でテーブルと椅子を撤去。持ち帰りのみの対応に。
そして20日には完全にドライブスルーとデリバリーのみに。

買い占めはそこまででもなかった

各地で買い占め騒動が起きていましたが、ロンドンの私が行ったお店ではそこまでのパニックなどはなく、トイレットペーパーもまだあり、13日の時点でレジには長蛇の列ができましたが、それも一時的なもので少し時間をずらせばそこまで待たずに買うことができました。
店内のお客さんも慌てたりピリピリした人は特に見かけず、落ち着いて並んでいました。

costco line(13日のお昼頃の様子。レジのために長蛇の列ができていました)

19日のコストコでは人数制限しているため入るのに少し並びましたが、店内の人数が少ないのでレジも並ぶことなく、商品も十分にあり特に困るほどではありませんでした。
ただ、人数制限や消毒のウェットティッシュはたくさん置いてあるのですが、店員さんはマスクもなくいるので逆に心配になってしまいました。

コストコでは行列を懸念してお年寄りや体の不自由な方の優先時間も!こう言うのがあるのはとてもいいですね。(Special Operating Hours)

costco poster

街の人の様子

16日の時点でマスクをしているのはほぼアジア人のみでアジア人でも街中ではチラホラ見かける程度だったのですが、中華系スーパーに行った時に黒人男性が両サイドに袋のついた防毒マスク(ナウシカのしているマスクのような感じ)をしていました。中華系スーパーだからというのもあるかもしれませんが、今の状況では今後このマスクをする人も増えるかも。。

19日の時点で徐々にマスク率も上がり、アジア人以外でもマスクをする人が出てきました。
アジア人にはマスクは身近なものですが、欧米ではマスクは倦厭されがちなのか、手袋のみをする人も見かけるようになってきました。
政府からも手洗い指導が入っているので手を防御する人が多いんでしょうね。
そして2mの距離を開けるというのが広まりつつあります。

差別

トロントや他の都市では徐々にアジア人差別などが起こり始めてツイッターやニュースなどでも見かけることが多くなってきました。
トロントから2時間半のロンドンは今のところ私自身や周りでもアジア人差別は特になく、マスクをして歩いていてもサイクリング中の白人のおばあちゃんと笑顔ですれ違ったり、友達が落し物をした時も黒人女性が私たちを見つけて渡してくれたり、少なくともほとんどの人は人種や肌の色も関係なく人に親切な状況でした。この状況が変わらないことを心から願います。そして他の場所でもそうであってほしい。

逆に中国人のルームメイトがコロナウィルスヒステリック状態でピリピリ。。。
私にも色々と言ってきて、さらには家のオーナーにも逆ギレして理不尽なことを言い追い出す勢い。
「外出時はローカルの人と喋らないで。彼ら予防してないから」って。
私たち自らこの国に来て自ら残ることを選択してるんだよ。
中国の悲惨な状況を親から聞き、さらに色々な事実とは異なる噂で過敏になり攻撃的になってしまっているようです。(以前はいい人だったので極限状態からの一時的な変貌だと思います)

※これは中国の人だからではなく、私の友達の中国の子は早くからマスクを周りにも配ったり、「何かあったら立派なマスクもあるからあげるから!」と言ってくれ、私の状況も心配して「リコは外ではマスクしてるよって言ってあげようか?」(その時は外でマスクしてなかった)と言ってくれるくらい優しいです。周りを見てもほとんどの人は落ち着いているので国民性だとかは思わないでくださいね。

もしカナダの人に話しかけられて無視したり嫌な態度をしたら、今まで差別的なことを全く思っていなくても印象悪くなりますよね。
ヘイトってこういう思い込みや恐怖心からどんどん増幅して負の連鎖が始まるのかもと思う出来事でした。

恐怖心もわかりますが、周りに与える影響やその後のことも考えて行動しないといつ自分の身に返ってくるかわからないし、暴力につながることさえあります。
海外ではさらに人種やその国の印象にも繋がりかねないので普段はもちろんですが、大変な時こそさらに気をつけたいですね。

学校の対応

すぐに休校&オンラインへの切り替え

学校の対応も早かったです。
私の学校は13日に「私たちは現在状況を静観中で状況が変わり次第すぐに連絡します」とメールがきました。他の大学はすでに13日の時点で完全オンライン授業に切り替えの発表が出ていましたが、私の学校はそれより少し遅れて13日の午後に「16日〜20日は休校、23日からオンライン開始」となりました。
先生方はこの16日〜20日にオンライン授業の準備で大わらわだったはず。

学校の施設自体は初めはオープン予定だったのですが、(ソフトなどの関係で学校で作業する生徒も少なくない)17日にジムはもちろん、宿題ルームや図書館もすべて閉鎖になりました。

デザインソフトが無料で使用可能に!

adobe cloud free

学校が閉鎖になって一番困るのがソフト!デザインソフトを始め、持っていないという人も少なくありません。(通常家で使いたい場合は学割の月契約でお金を払っている)
どうするのかと思っていたら、オンライン授業開始(23日)を前に20日からアドビクラウドでデザインソフトが無料で使えることに!
途方に暮れていた人も多かったはず。ひとまずよかったです。

いつまで学校閉鎖?

ロンドンの大学では今学期はすべてオンラインと決定していますが、私の通うコミカレは「ひとまず2週間のオンライン授業。4月6日から再開」となっています。
どこまでもなんとか通常運行したい気迫を感じますね。確かにコミュニティカレッジは実技がとても大事。介護、看護、調理、アート、建築などなど実際に体を動かさないと難しいものも多いです。
私はまだデジタルデザインなので家からでもできますが(パソコン環境などの良し悪しは別として)実技が必要な人たちにとっては死活問題。
とはいえ安全と健康第一なので学校も無理には開講しないと思いますが、学校側の準備や対応も本当に大変だと思います。

学校の学生サポート

学校のサポートもバーチャルサポートなどに切り替わりました。
学校閉鎖だからサポートもできません!ではなく「こんな状況だからこそきちんとサポートがんばります!」という感じでこの通知が来ただけでもちょっと心が落ち着きました。

先生方も「みんなこんな状況だけど大丈夫?何かあったらメールしてね!」という方がほとんど。
こういう温かい言葉は自宅で引きこもり状態の中ホッとします。
ちょっとした一言がストレスフルな状態では沁みますね。

コロナウィルス予防について

washing handsPhoto by Clay Banks on Unsplash

しっかり予防!移らない、移さない!

私の取っている授業の先生が以前ウィルス感染研究所で働いていて予防策を教えてもらいました!
自分も、家族も、友達も、そして周りに人にも「移らない、移さない」という気持ちで毎日きちんとケアしましょう!

まずは手洗いうがい!

やっぱりこれが一番ですね。特に流水で洗う!日本では水をためて手を洗う人は少ないと思いますが、流水が一番大事らしいです。
石鹸や消毒も大事ですが、まずは外出から帰ってきたらうがい、手洗いを心がけましょう!
もし家族が感染してしまったら、ドアノブも消毒するようにしましょう。
大事な家族だからこそ、これ以上感染者を増やさないために気をつけたいですね。

スマホも綺麗にしよう!

現代人になくてはならないスマホ。でも実は汚いということも徐々に知られてきましたね。
スマホが汚いと聞いても毎日除菌している人って少ないんじゃないでしょうか。
先生曰く「スマホは最低でも1日1回は除菌しないとダメよ!」ということなので、除菌ワイパーや布に除菌スプレーをかけて拭くなどして綺麗にしましょう!
そしてパソコンをお使いの方はパソコンも!特にノートブックを持ち歩いてる方は綺麗にしましょうね。

人との距離を取ろう

カナダや他の国でも人との距離を2m取ろう!というのが広がっていますが、SARSなどの感染症のジャーナリストで現地でも取材をしている方が同じことをおっしゃっていました。
ウィルスは目に見えず、罹っても症状が出ない方もいるので、極力人混みには行かないように心がけましょう。

外から帰ってきたらまずは着替える

花粉症もそうですが、洋服にはウィルスが付着しやすい。同じ洋服で家の中を歩き回ったり、座ったりはやっぱりよくないので、帰ってきたら着替える習慣をつけましょう!
これもやはり感染症ジャーナリストの方もおっしゃっていました。

あとがき

日々感染者数や死亡者数が上がり、ニュースを見るたびに恐ろしくなりますよね。
しかも外出自粛令が出ているので引きこもり状態でずっと1人だと本当にストレスレベルが徐々に上がってきます。

こういう非常事態の時こそ差別や個人的な感情で攻撃したり非難するのは本当になんの解決にもならないし状況が悪くなるだけ。
困った時に助けてもらえなくなることも起こり得ます。

綺麗事と思うかもしれませんが、こういう時だから周りを見て分け与える精神。丁寧に対応する姿勢が大切なんだと思います。

これからこの状況がいつまで続くのか、どうなってしまうのかも不明で、さらに外出自粛でストレスもたまるかとは思いますが、身体はもちろん、心も健康に保つようにしましょうね。

今日はYouTubeでヨガをしようかな?
みなさんも体を少しでも動かして、ストレスをなるべく流せるようにしましょう!