留学って意味ある?オンラインで学べる今改めて考えてみる

日本でオンラインでも勉強できる今、留学って意味あるの?

「海外留学」と一言で言っても内容は千差万別!

オーストラリアで語学学校と幼児教育コースに通い、日本では通信制大学、現在カナダのコミュニティカレッジに通う中、コロナでオンライン授業も経験して感じたこと。

オンラインで色々なものが学べる今、高いお金を払って海外で学ぶ意味ってあるの?
経験からの個人的な感想は、「オンラインでも海外留学でも失敗か成功か、意味があるのかないのかは自分の性格、目的、やる気、調査力に大きく左右される。」と言うこと。
海外留学を考えている方、オンラインとどちらがいいのか悩んでる方の1つの参考になれば嬉しいです。

オンラインで完結できる?海外留学はお金の無駄?Photo by Amy Shamblen on Unsplash

世界のどこからでも受けられるオンラインの魅力とデメリット

今や大学もオンラインで完結する時代が来た!?

オンラインの魅力は何と言っても自由度と安さ

オンラインといえば世界のどこにいてもインターネットさえあれば受けられるという自由さ。
そして圧倒的な金額の安さ!
英語ができれば University of The People では超破格で大学卒業資格がもらえ、内容についても超有名大学や有名企業、財団がバックアップというものまで登場!

大学って行くべき?高卒で大企業、ワーホリ、留学から見えた「大卒」のメリット

今のコロナウィルスの影響でのオンライン授業ではライブ授業がある場合もあるので、海外の大学の場合は時差も関わってくる場合もありますが、完全オンライン大学の場合は自分のスケジュールに合わせて勉強できるので仕事をしながらということも可能に。(ただ働きながらはかなり大変です。。)

海外の一流大学の講座も受けられる!

海外に興味がある!英語で受けたい!という人には海外有名大学の講座が受けられ、サティフィケート(証明書)がもらえるコースがある edXJMOOC というのもあります。

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JMOOCは日本人用で日本の大学も多く参加していて、海外の講座でも日本語字幕がついていたりします。
海外の有名大学の講座を体験できるって貴重ですよね。

オンラインは自分との戦い

オンラインは孤独との戦いPhoto by Samantha Borges on Unsplash

オンラインのデメリットは何と言っても継続できないこと

日本でも通信講座はよくありますよね。
大学から習い事まで様々なジャンルのものが安く自分の空き時間でできて人気。
ただ。。。継続できずに脱落する人がものすごく多いんです。。。
日本の通信大学4年生卒業率は平成24年度の文部科学省学校基本調査平均では15%、海外でも大学のオンラインコースは40%〜80%の生徒が脱落するというデータもあります。
平均20%くらいの人しか成功できていないということになります。
オンラインで卒業することの難しさが伺い知れますね。

孤独との戦い

オンライン講座で「精神的に落ち込む」「孤独を感じる」というのが継続を困難にしている要因の1つとも言われていています。

実際にオンライン授業をやってみて。
私の場合は通常の座学が半年以上あってからコロナの影響で1ヶ月だけオンラインになったので、すでにクラスメートも知っていて、友達もいる状況だった為お互いに連絡を取り合いながらできたことがかなり違ったと思います。
これが最初からオンラインだと相談するにもどうしていいかわからなかったり、「こんなこと聞いていいのかな」と思ったり、勉強するペースがわからなかったり、自分で組み立てる自由さと難しさが混在するので合う、合わないがはっきり分かれると思います。

そして私が通っているコミュニティカレッジでの今回のオンラインは誰も予測していなかったことなのでほとんどの先生がオンラインに慣れていなくてやり方が微妙という先生も。。。

学校閉鎖!カナダのコミカレオンライン授業はどうだった?今後は?

自分できちんと計画を立てられ、積極的に交流できる人に向いてる

オンライン講座では通常Q&Aのコーナーがあったり、直接教授に質問ができたりします。
自分できちんと計画を立てられ、それを実行してやり遂げる硬い意思、わからない時に自分で調べたり、積極的に教授に質問をしたり、他の会ったこともないクラスメートにオンライン上で交流を計れるような人、モチベーションを長期間保つことができる人は合っているかもしれません。

日本で通信大学に通っていましたが、計画を立て、それを長期的(数年単位)にモチベーションを保つことが本当に大変です。
私が通っていた通信大学の場合、数ヶ月に1回程度、数日間の座学講習があったのでその時に友達を作ることができましたが、完全一人は精神的に孤独でかなり大変だと思います。
途中でふとモチベーションを失ったり、継続することに疑問を持ったら危険!ドロップアウトがちらつきます。

特に海外の大学のオンライン講座であればさらに言葉の壁もあるので周りがペラペラ(に見える)し、海外の生徒は積極的な人が多いのでそこで埋もれずに自分を出せるか。

オンラインは時間やお金の面でとても魅力的ですが、大学などの長期の場合は特に自己管理と硬い意思がないとやり遂げるのはなかなか困難。

現在コミカレとは別にオンラインでWeb Developerのコースを購入してやっているのですが、なかなか思ったように進みません。。。ただ自分のペースでできる、Q&Aで世界中から同じ講座を受けている人の質問とそれに対して他の人が答えているのはとても勉強になります。
またオンライン講座では何度も見れるものが多いので言語の壁がある場合はこれが便利だと思います。

 

自分に合うかどうか不安がある人は、まずは値段があまり高くない短い期間(数ヶ月など)のオンラインコースを受けてみて自分に合うかどうかを確認してから長期のオンラインに挑む方のがおすすめ!

海外留学はなにがいいの?

海外で学ぶことの意味

海外留学する意味あるの?Photo by Porapak Apichodilok from Pexels

同じ環境で違う国の人と一緒に学ぶ意義

目指すものが同じ人と一緒に学ぶというのはとても大事な空間だと思います。
そこにさらに育った国が違う人たちと学ぶのは「こんな考えもあるのか」というとてもいい刺激になります。
私の場合は留学生の多いクラスなのでいろんな国の人がいて、考え方、プレゼンの仕方、デザイン、アイデア、そして発言力などとても勉強になります。

年齢も育った国も違う人たちと一緒に学び、意見を聞き、交流することは留学しているから経験できるもの。
自分の課題の評価だけでなく、クラスメートの課題、それに対する先生のコメントもオンラインでは体験できない時間だと思います。

他の人の意見、他の人の作品から得られることはとても多いし、自分だけでは絶対に出てこない、見たり聞いたりできない貴重なものです。
そこから考え方や視野が広がるということも海外留学で得られる大事なものの1つだと思います。

授業から学ぶ肯定感と身に付く自信

私が受けた語学学校、コミュニティカレッジではどの先生も基本的に褒めることが多いです。
どんな意見も、どんな質問も「それはいい質問だね!」「いいところに気づいたね!」といってから答えてくれることがほとんど。
語学学校でも「恥ずかしい質問なんて1つもない。それが他の人の勉強にもなるんだから」といつも言われていました。

どんな小さなことでも否定せずに、たとえ答えが違っても「なるほど!それも1つの案だね!」とまずは肯定してから説明をしてくれるという経験がとても貴重。
毎回そう言われていると質問することや発言することへのハードルが下がりますよね。
また周りにも誰かの質問を笑ったりするような雰囲気がなかったことも気持ちを楽にさせてくれました。

そしてクラスメートの時に強い主張も刺激になります。
世界にはいろんな人がいる、その人たちの前でどう説明するかということも海外留学で養える貴重なものだと思います。

人前で話す度胸、プレゼン力がつく

カナダで通っていた語学学校はプレゼンテーションの授業があり、少人数とは言え毎週プレゼンをしていました。
コミカレでは教室も広く、生徒の人数も多い!
その中でのプレゼンは声も張らなければならないし、堂々としていなければプレゼンもうまくできない。

そしてクラスメートもプレゼンが上手い人が多い!
私のクラスは一度社会人になってから来ている人も多かったので、余計にプレゼンが上手い人が多かったのかもしれませんが、そんな中できちんとプレゼンができなければ成績にも影響するので必死です。自然と人前で話す度胸が養われます。(コースによる)

自分らしくいられる世界

海外に出て最初に得たものは「自分らしくいられる世界」を見つけられたこと。
日本ではつい「こうしなきゃ」「こうじゃなきゃ普通じゃない」というレッテルを気にし過ぎていたり、人から言われる「普通」に一生懸命なろうとしたりしてどこかで我慢して苦しかった。

海外では違って当たり前。
いろんな国の人、いろんな考えの人、みんな違って当たり前。「私は私でいいんだ」という安心感と背中を押してくれる感じに勇気が持てたこと。
そして何度も失敗しながらもなんとか自分で調べて、移動して、飛び込んで行けたこと。

短い期間では得られない体験と成長が私の中でたくさんありました。

年齢に対するプレッシャー、ストレスからの解放

30歳からだんだんと年齢を気にしてしまって、もう遅いかも。。と思ってしまったり、歳を重ねるごとに足元を囚われている感覚があったのですが、海外にいると「今が自分のタイミング」「遅いことは何もない」という人が多く、実際に40代、50代、60代でも海外留学に来ている人に出会います。
ローカルの人でも一度社会に出た後に学校に戻る人、全く違うキャリアチェンジをして挑戦している人も多く出会い、それが特別なことじゃないことが精神的に楽にさせてくれました。

実際には就職や奨学金なども若い人の方がチャンスは多いです。
でも年齢を重ねているから諦めるのではなく、それでもチャンスはある!頑張ろう!という人たちがいると年齢を言い訳にしてはいけないなという反省と、私も頑張ろう!という前向きな気持ちにさせてくれます。

年齢も国籍も関係なく友達になれる居心地の良さ、そして幾つになっても頑張る人たちが周りにいることは勉強以外に余計な心配や圧力が少なく勉強に集中しやすい環境を作れていると思います。

価値観の合う友達に出会える

語学学校でも、コミュニティカレッジでも同じように留学をして勉強している友達は考えや目指すものなどの共通点が多く、同じような悩みを抱えていたり、壁にぶつかったりしていて共に戦っている戦友のような絆を感じます。

お互いに英語について、将来について、不安や悩みも多いけど、それでももがきながら頑張っているのはお互いに励みになるし、一緒にいると居心地もいい。
自分と価値観が合う人に出会えるというのは今ここにいるから出会えたと思うと留学して出会えた奇跡のように感じます。

カナダで出会ったカナダ人の友達も常に応援してくれ、前向きな人が多いので、「よし!頑張らなきゃ!」と思わせてくれるし、いろんな情報をくれたり、「なんとかなる!」という気にさせてくれるのも人生で大切な人たちに出会えてると思います。

世界を知って日本を知る

日本の常識が常識じゃなかった!なんてよく聞きますよね。
海外に出ていろんな国の人と会うと生活も風習も考え方もいろんな人がいます。
貧しさもお金に対する価値観や幸せとは、人生とは、考える機会が増えます。

日本がいい!海外がいい!というのではなく、それぞれ「違う」ということに気づくこと。
いろんな方向があること、偏見や差別についても、弱い立場の人、理不尽さ、色々なものを自分の目で、耳で知ることによって価値観や常識について、日本の事について改めて考えるきっかけになります。

永住権へのチケット

カナダの場合は公立のコミュニティカレッジや大学で学んだ場合、その期間によって卒業後に最長3年の労働ビザが出ます。
それが永住権への大きな第一歩となるので、留学生の中にはこの労働ビザのために学校に通っているという人も少なくありません。
「学ぶ」というだけでなく、人生を変えるチケットにもなり得るんです。

もちろん学校に通って労働ビザがもらえたからといって永住権がもらえるわけではなく、そこから就職先を見つけ、その仕事内容、期間、給与、英語力など色々な条件をクリアしないといけないのですが、長期で働けるビザがあるというのはかなり大きな切符になります。

海外留学の失敗談!こんなはずじゃなかったパターン

海外留学はいいことばかりじゃない!
こんなこともあった!留学が失敗する原因はこれだった!

海外留学失敗談Photo by Kevin McIver on Pixabay

失敗その1、コース終了後を見据えていない計画&調査不足

考えが甘く調査不足

オーストラリア時代に「英語を子供に教える資格」というのに興味を持ったのですが、私がその時にいたのはメルボルン。当時そこでは日本で使える「英語を子供に教える資格」が取れる学校がなく、「資格は取れないけど英語を子供に教える人のためのコース」というのに通ったことがあります。

メルボルンでの生活が馴染んでいて友達とも離れたくないし、その当時はその学校がその地域で唯一の幼児英語教育について学べる学校だったのもあり、ここでいいかな?と安易な甘い考えでその「資格の取れない」学校のコースに通いました。

クラスメートが私以外全員韓国人。

入ってみたら30人くらいいる生徒の私以外全員が韓国人。
その学校は母国語禁止でもなかったので授業中もしょっちゅう韓国語が飛び交っていました。
先生はもちろんオーストラリア人だったのですが、さすがに私以外全員韓国の子だと休み時間も私と話す時以外はみんな韓国語になります。。。

仲間外れにされたりは全然なかったのですが、英語力が同じようなレベルで、しかも韓国の子だと多少間違ってても意思疎通できちゃうんですよね。
お互いに同じようなレベルだと安心感が生まれ、自分ができないことへの劣等感もあまり起こらず、向上心も高まらないというゆるーいぬるま湯環境がさらに怠け者の私には良くなかった。

メインの先生が始まってすぐに長期療養!サブの先生が担当することに。。

メインの先生は少し年配の経験豊富な感じの先生できっちりダメな時はダメ!と言ってくれる先生らしい先生。
その先生の時は生徒たちも授業中は韓国語でおしゃべりしたりするようなこともなく授業らしい授業でした。(これが通常ですよね。。)
が!なんと始まってすぐ(確か1、2週間)で病気のため長期療養に入ってしまい、サポートをしていた新任の先生がメインを務めることに!!!
その先生はまだ若く、怒ることもないので生徒の中でも人の課題を借りて発表したり、授業中におしゃべり(もちろん韓国語)も多く、授業内容もふわっとしすぎて、プレゼンに対しての感想も同じように褒めるだけ。。。

お、お金が。。。

この時は本当に「お金をドブに捨てる」という言葉がぴったりだと後悔しても仕切れないくらい絶望感しかなかったです。

今だったら途中でコースを変更して欲しいとか返金について相談したかもしれませんが、その時は言う勇気もなければそういう考えにも及ばず最後まで通い続けてしまいました。

失敗の原因は調査不足と飛び出す勇気がなかった

失敗の原因は学校に対する調査不足と一人で新たな土地で始めるということへの勇気、そして最終目的への「何になりたいか」ということへの決意の足りなさだったと思います。
そして私の場合は予想外のメインの先生の不在という不運が重なってしまったこと。

「英語を教えるなんてきっとできないけど幼児教育には興味もあるし、英語で学んだら英語力も上がるしいいかも」なんてふわっとした考えで選んでしまい、学校も「資格を取らせよう」とか「ここまでできるように」というラインがない内容自体がふわふわ。。。メインの先生がいなくなってしまったので余計にただ通っているだけ状態になってしまいました。

失敗その2、人数の多い試験のない語学学校

消極的な英語初心者に大人数クラスは向かない!?

もともとクラスで発言したりするタイプでもなく、どちららかと言うと大人しい方。
しかも英語力もまだまだだと余計に恥ずかしくて発言できない。
それでもなんとか英語力を上げるための環境を求めて、日本人がなるべく少なくて安いところと公立の専門学校付属の英語学校に一時期通いました。

値段が通常の語学学校よりも安く、田舎だったのできっと日本人も少ないはず!と思ったら意外といた。。。
英語ができないと言う思いと、なんとなく「日本の人の前で英語を話すのが恥ずかしい」という思いが強く、授業中でもついつい黙りがち。

「英語を勉強したい!英語力をあげたい!」と心では思っていてもなかなかそれを表に出すことができず、もがいていました。

本当は「他の人にどう思われるか」は全然関係なくて自分の問題なんですが、英語初心者で小心者で人の目を気にするタイプだったのでこの時はなかなか自分を出すことができませんでした。

授業を受けているだけで勉強した気になってしまう

学校に通っていると、ついついその時の授業を受ける、宿題をするということだけで英語を勉強している気になってしまう。
自分でどんどん勉強をしていればいいのですが、学校に行っているだけで「勉強をしている」と思ってしまうのは大間違い!

授業を本当に把握して自分で使えるようになるにはアウトプットが大事!
予習復習、そして習ったこと、覚えたことを自分の中で消化して使えるようになって初めて自分のものにできるのに、授業を受けていることで完了した気になってしまっていた。
しかも授業に積極的に参加していないと人数の多いクラスでは発言回数がものすごく少ない!

目標がないと自分に甘くなりがち?

目標設定というのはとても大事!
「これを卒業したらこうなりたい!」「試験でこの点数以上取りたい!」という明確な目標があるとそこを目指して勉強する気にもなるし、自分にとっても勉強しやすい!

「テストで80点以上ないと次のクラスに上がれない」「月末に試験がある」などの条件があるのはいい意味でプレッシャーをかけてくれます。

試験は精神的にきついけれど、私のようになんとなく時間が過ぎてしまいがちなタイプには明確な目標になっていいと思います。
どの範囲の何を勉強すればいいか、どんな試験かがわかると勉強もしやすいし結果を見て本当の自分の実力を知るいい機会!

最初に語学学校に行った時は必死すぎて大変でしたが、その後ちょっと慣れるとつい気を抜いてしまい、その後カナダの語学学校でバシバシ教えられたのですが、結果試験やプレゼンが定期的にあったのはとても良かったです。(この学校はアカデミック英語に興味がないという人には中レベル以上が辛いかも。。)

日本人1%!? カナダのロンドン語学学校が大人留学におすすめ!

まとめ

海外留学はお金の無駄?オンラインで済ませられる?
それは何を求めているかによって大きく変わると思います。

オンラインで学べることもたくさんありますし、値段や時間も都合がつきやすいのは便利!
でもクラスメートとのディスカッションやプレゼンテーション、他の人の作品を見ること、批評を聞くこと、そして価値観や視野を広げること、生でしか得ることのできないものもたくさんあります。
その付加価値をプラスとして見るか、必要ないと思うかはその人次第。

全ての人に留学に価値があるというわけでも、全ての人にオンラインが合ってるとも言えないと思います。
費用は大事なものですが、それぞれ金額に見合ったものかどうかはオンラインでも海外留学でも自分の調査力や決意や努力、そして合う合わないによります。

自分が何を求めているのかを見極めて、自分に最適な方法で未来に向けてパワーアップできますように。